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健康保険の保険給付について社労士が解説!⑦〜高額介護合算療養費〜

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健康保険の保険給付について社労士が解説!⑦〜高額介護合算療養費〜

健康保険の保険給付について社労士が解説!⑦〜高額介護合算療養費〜

2025/10/06

はじめに

 健康保険は、企業に勤める従業員やその被扶養者が業務上以外の理由で病気や怪我、死亡、出産をした場合に、保険給付を行うことを目的とした社会保障制度のひとつです。健康保険制度は医療保険制度の基本であり、高齢化の進展や、疾病構造の変化、社会経済状況の変化等に応じて定期的に改正がなされているため、情報を常にアップデートする必要があります。当ブログでは、複数回にわたって健康保険に関する基本的な知識や、間違えやすい論点などを解説していきます。

 前々回から健康保険の保険給付についての解説をしています。保険給付は病院で診察等を受ける以外にも、下記の通り多くの種類があります。

保険事故 

被保険者に関する保険給付

被扶養者に関する保険給付

疾病または負傷

療養の給付

家族療養費

入院時食事療養費

入院時生活療養費

保険外併用療養費

療養費

訪問看護療養費

家族訪問看護療養費

高額療養費

高額介護合算療養費

移送費

家族移送費

傷病手当金

出産

出産育児一時金

家族出産育児一時金

出産手当金

死亡

埋葬料(埋葬費)

家族埋葬料

 

 このうち、今回は高額介護合算療養費について解説します。

 

高額介護合算療養費

 高額介護合算療養費制度とは、医療保険と介護保険における1年間(毎年8月1日から7月31日)の世帯合算の自己負担額が、下記のそれぞれの適用区分ごとの上限額を超えた場合に、その超えた額に対して支給されるものをいいます。

適用区分

70歳未満の場合

70歳〜75歳の場合

75歳以上の場合

標準報酬月額83万円以上

2,120,000円

標準報酬月額53万円以上83万未満

1,410,000円

標準報酬月額28万円以上53万未満

670,000円

標準報酬月額28万未満

600,000円

560,000円

560,000円

住民税非課税者

340,000円

310,000円

310,000円
判定基準所得がない者等

340,000円

190,000円※3 190,000円※3

※1 75歳以上については、後期高齢者医療保険制度における制度となります。

※2 超過額が500円以下の場合には不支給となります。

※3 介護サービス利用者が世帯内に複数いる場合は310,000円となります。

 

なお、高額介護合算療養費が適用されるためには、世帯の中で健康保険と介護保険の両方を利用している必要があるため、仮に医療保険のみで上記の限度額を超えていたとしても、高額介護合算療養費を受けることはできません。

 また、下記のような自己負担分については、高額介護合算療養費の対象からは除かれます。

・食事療養標準負担額

・生活療養標準負担額

・評価療養、患者申出療養または、選定療養に係る特別料金

・訪問看護療養費及び家族訪問看護療養費に係るその他の利用料

・高額療養費

 さらに、70歳未満の者が受けた療養については、一部負担金の額が21,000円未満の場合には合算されないこととなっています。

 

おわりに

 いかがだったでしょうか。

 今回は高額介護合算療養費について解説しました。高額療養費とは異なり、1年間の合算によって算定されるため、ご自身の世帯が高額介護合算療養費を受けられるかどうかが判断しにくいケースもあるかと思います。もし、医療保険と介護保険の両方で高額の自己負担があった場合には、高額介護合算療養費の支給を受けられるか否かについて検討することをお勧めします。

 次回は傷病手当金について解説していきます。

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