贈与税の基礎知識を税理士が解説!⑧〜ペアローンと贈与の関係〜
2025/09/11
はじめに
贈与とは、当事者の一方(贈与者)が自分の保有している財産をもう一方(受贈者)に無償で与える意思を示し、受贈者がそれを承諾することによって成立する契約のことを指します。贈与を行う典型的なケースとして、相続税対策のための生前贈与などが挙げられますが、こういった贈与に関する知識を怠ってしまうと、思わぬ贈与税が課されてしまう可能性があります。
当ブログでは、今回から複数回にわたって、贈与税に関して間違えやすいポイントを解説していきます。
第8回はペアローンと贈与の関係についてです。
ペアローンと贈与の関係
夫婦が共同で住宅を取得した場合
夫婦が共同で住宅を取得した場合は、両方が住宅の所有者となります。そしてその持分は原則として資金持分に応じた持分となります。つまり5,000万円の住宅を取得した際に、夫が3,000万円、妻が2,000万円負担した場合、持分は夫が60%、妻が40%となります。仮にこの持分以外で登記をした場合、差額は贈与税の対象となってしまいます。
住宅取得のためにペアローンを組んだ場合
住宅を取得する際は、基本的には金融機関から借入れをするかと思いますが、夫婦が共同で借入れをした場合(ペアローン)、返済についても原則共同で行う必要があります。仮にペアローンの返済をどちらか一方が全額負担していた場合、もう一方の負担すべき金額は贈与税の対象となってしまいます。しかし、借入れの返済が事実上共稼ぎの夫婦の収入によって共同でされていると認められる場合には、所得按分にて負担しているものとして扱われます。
ペアローンの返済中に返済条件が変更された場合
当初ペアローンにて借入れを行なっていたが、一方が仕事を辞め、返済できる収入がなくなってしまった場合、もう一方が変わって返済する必要があります。このケースでは仮に金融機関に返済したのちに相手方に肩代わりした返済額を請求しない場合は贈与税の対象となります。
さらに、将来的にも返済を肩代わりしてもらうことが確定している場合には、贈与税の対象は毎年の返済額でなく、借入額全体が一括で贈与税の対象となります。ペアローンを借り換えて、単独ローンとした場合も同様です。
一方で、返済を肩代わりしてもらう代わりに、住宅の所有権も渡す場合には「負担付贈与」という論点が発生します。負担付贈与に関しては、当ブログの『負担付贈与について税理士が解説!』を参考にしてください。
おわりに
いかがだったでしょうか。
今回はペアローンと贈与の関係について解説しました。昔に比べるとペアローンでの住宅の購入がメジャーとなっている中、上記のようなケースは少なくないかと思います。思わぬ贈与税の負担とならないように、事前に専門家に相談することをお勧めします。
次回は名義変更と贈与の関係について解説します。
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