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贈与税の基礎知識を税理士が解説!⑥〜定期金の贈与〜

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贈与税の基礎知識を税理士が解説!⑥〜定期金の贈与〜

贈与税の基礎知識を税理士が解説!⑥〜定期金の贈与〜

2025/08/28

はじめに

 贈与とは、当事者の一方(贈与者)が自分の保有している財産をもう一方(受贈者)に無償で与える意思を示し、受贈者がそれを承諾することによって成立する契約のことを指します。贈与を行う典型的なケースとして、相続税対策のための生前贈与などが挙げられますが、こういった贈与に関する知識を怠ってしまうと、思わぬ贈与税が課されてしまう可能性があります。

 当ブログでは、今回から複数回にわたって、贈与税に関して間違えやすいポイントを解説していきます。

 第6回は定期金の贈与についてです。

 

定期金の贈与とは

 定期金とは、ある時点から一定の期間、一定の金額の給付を行うことをいいます。例えば、毎年100万円を10年間にわたって、合計1,000万円贈与するという契約を締結するようなケースが考えられます。この場合贈与税の計算においては、毎年100万円の贈与があったとするのではなく、贈与の取り決めがあった年に、当事者の一方(贈与者)1,000万円の贈与があったとして、1,000万円に対して贈与税が課税されることとなります。

 定期金は、前述のように1,000万円という価値が確定している場合もあれば、生命保険金のように、価値が変動する場合もあります。定期金に関する評価は、給付事由が発生しているものと発生していないものとに区分して評価を行います。

 

給付事由が発生している場合の定期金の評価方法

 給付事由が発生している場合の定期金の価格は、有期定期金・無期定期金・終身定期金ごとにそれぞれ計算方法があります。

有期定期金の場合

 有期定期金とは、給付事由発生後は一定期間にわたり定期的に金銭を受け取る権利をいいます。有期定期金の場合、下記の3つのいずれか多い金額が評価額となります。

・解約返戻金額

・一時金として一括で受け取れる場合の額

・(1年あたりの平均受給額)×(残存期間に応ずる予定利率よる複利年金現価率)

※予定利率は運用利回りのことを指します。また、複利年金現価率は、一定の利回りで複利運用した場合の、現在価値を求める係数のことをいいます。

無期定期金の場合

 無期定期金は、給付事由発生後は無期限で金銭を受け取れる権利をいいます。無期定期金の場合、下記の3つのいずれか多い金額が評価額となります。

・解約返戻金額

・一時金として一括で受け取れる場合の額

・(1年あたりの平均受給額)÷(予定利率)

終身定期金の場合

 終身定期金とは、給付事由発生後は死亡するまで定期的に金銭を受け取る権利をいいます。終身定期金の場合、下記の3つのいずれか多い金額が評価額となります。

・解約返戻金額

・一時金として一括で受け取れる場合の額

・(1年あたりの平均受給額)×(平均余命に応ずる予定利率よる複利年金現価率)

 

給付事由が発生していない場合の定期金の評価方法

 給付事由が発生していない場合は、解約返戻金で評価するのが原則ですが、解約返戻金額の定めがないものに関しては、掛金等が一時払いの場合「経過期間に応ずる掛金等の払込金額に対しと定理率の福利による計算をして得た元利合計額 × 90%」が評価額となり、掛金が一時払い以外の場合は、「経過期間に払い込まれた掛金等の金額の1年あたりの平均受給額 × 予定利率による複利年金終価率 × 90%」が評価額となります。

 

毎年の贈与を定期金の贈与として課税されないように

 生前贈与の方法として、毎年贈与税のかからない110万円の範囲内で贈与している方も多いかと思いますが、毎年の贈与が定期金の贈与とみなされてしまうと、思わぬ追徴課税がなされてしまう可能性があります。通常の贈与と、定期金の贈与の一番の違いは、「たまたま毎年贈与をおこなっていた」のか「あらかじめ贈与額が決められており、契約期間の一部として贈与をおこなっていた」のかです。定期金の贈与とみなされないようにするには、贈与をするたびに贈与契約書を作成することが鉄則です。仮に1,000万円を10年間分割して贈与しようと思っていたとしても、贈与の都度、贈与契約書を作成するようにしましょう。また、生前贈与を行った証拠を残すために、銀行振込で贈与をすることをお勧めします。

 

おわりに

 いかがだったでしょうか。

 今回は定期金の贈与について解説しました。定期金の評価には専門的な知識も伴いますので、心配事がある場合には専門家に相談することをお勧めします。また、税務調査において生前贈与を定期金の贈与をみなされてしまうと、思わぬ追徴課税がなされてしまいますので、事前の対応策について、こちらも専門家に相談してみても良いでしょう。

 次回は親族からの借入れと贈与の関係について解説します。

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