意外と知らない健康保険の落とし穴について社労士が解説!⑭〜保険料の免除〜
2025/08/18
はじめに
健康保険は、企業に勤める従業員やその被扶養者が業務上以外の理由で病気や怪我、死亡、出産をした場合に、保険給付を行うことを目的とした社会保障制度のひとつです。健康保険制度は医療保険制度の基本であり、高齢化の進展や、疾病構造の変化、社会経済状況の変化等に応じて定期的に改正がなされているため、情報を常にアップデートする必要があります。当ブログでは、複数回にわたって健康保険に関する基本的な知識や、間違えやすい論点などを解説していきます。
第14回は保険料の免除についてです。
保険料の免除
保険料は下記の場合において、政策的な観点等から免除されます。
① 被保険者等が刑事施設等に収容・拘禁された場合
被保険者等が刑事施設等に収容・拘禁された場合、その月(資格取得月に収容・拘禁された場合はその翌月)から、収容・拘禁されなくなった月の前月の間、保険料の徴収が免除されます。ただし、任意継続被保険者は刑事施設等に収容・拘禁されたとしても、保険料は免除されません。
② 産休中の場合
被保険者が産前産後休業期間中は産前産後休業を開始した日の属する月から、その産前産後休業が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間、保険料の徴収が免除されます。ただし、任意継続被保険者は産前産後休業であっても、保険料は免除されません。
③ 育休中の場合
被保険者が育児休業期間中は育児休業を開始した日の属する月から、その育児休業が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間、保険料の徴収が免除されます。ただし産休中とは異なり、一部制約があります。
・賞与月に育児休業を取得している場合
賞与の保険料は、賞与を支払った月の末日を含んだ連続した1ヶ月を超える育児休業を取得した場合にのみ、保険料が免除されます。
・育休開始日と育休終了日の翌日が同月の場合
育休開始日と育休終了日の翌日が同月の場合は、当該期間が14日以上であれば当該月の保険料が免除されます。なお、14日未満であっても、月を跨いでいる場合には、最初の月は免除されます。
・育児休業を2以上連続して取得している場合
育児休業を分割取得することによって、2以上連続して取得している場合、それぞれの期間で免除の対象月を判定するのではなく、当該育児休業を一つの育児休業とみなして、免除の対象月を判定します。
・育児休業を取得する者が代表取締役の場合
育児介護休業法等では、代表取締役は育児休業を取得できないとされているため、会社独自の規定により代表取締役が育児休業を取得する場合は、保険料は免除されません。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は保険料が免除されるケースについて解説しました。特に育休中の保険料の免除規定については最近改正が入った部分であり、一部保険料が免除されないケースがありますので、育休を検討する際は注意するようにしましょう。
次回から、保険給付について解説していきます。
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