贈与税の基礎知識を税理士が解説!③〜贈与税の非課税財産〜
2025/07/31
はじめに
贈与とは、当事者の一方(贈与者)が自分の保有している財産をもう一方(受贈者)に無償で与える意思を示し、受贈者がそれを承諾することによって成立する契約のことを指します。贈与を行う典型的なケースとして、相続税対策のための生前贈与などが挙げられますが、こういった贈与に関する知識を怠ってしまうと、思わぬ贈与税が課されてしまう可能性があります。
当ブログでは、今回から複数回にわたって、贈与税に関して間違えやすいポイントを解説していきます。
第3回は贈与税の非課税財産についてです。
贈与税の非課税財産
贈与を受けた財産であっても、財産の性質や贈与の目的などから、贈与税が課税されない財産(非課税財産)があります。
①法人からの贈与により取得した財産
贈与税は個人から財産を贈与により取得した場合にかかる税金ですので、贈与税は課税されません。法人から財産を贈与により取得した場合には贈与税ではなく所得税がかかります。
②扶養義務者間で生活費や教育費に充てるために取得した財産
扶養義務者は一般的には3親等内の親族で生計を一にするものとされます。
また、生活費・教育費は、その人にとって通常の日常生活に必要な費用をいい、治療費、養育費、学費や教材費、文具費その他子育てに関する費用などを含みます。しかし、生活費等の名目で資金の贈与を受けたとしても、それらを貯蓄したり、株式や不動産などの購入費用に充てている場合には非課税財産とはなりません。
③宗教、慈善、学術その他公益を目的とする事業を行う一定の者が取得した財産で、その公益を目的とする事業に使われることが確実なもの
公益を目的とする事業とは、社会福祉事業、更生保護事業、学校教育法事業、育英事業、科学技術に関する知識の普及又は学術の研究に関する事業、図書館若しくは博物館又はこれらに類する施設を設置運営する事業、宗教の普及その他教化育成に寄与することとなる事業、保健衛生に関する知識の普及その他公衆衛生に寄与することとなる事業、政治資金規正法第3条に規定する目的のために政党、協会その他の団体の行う事業、公園その他公衆の利用に供される施設を設置運営する事業、その他これらの事業を直接助成する事業とされています。
④奨学金の支給を目的とする特定公益信託や財務大臣の指定した特定公益信託から交付される金品で一定の要件に当てはまるもの
公益性の高い学術奨励金や奨学金などで、財務大臣の指定するものが特定公益信託から贈与されるケースがこちらに該当します。
⑤地方公共団体が精神や身体に障害のある人またはその人を扶養する人に支給する給付金
地方公共団体の条例によって、精神や身体に障害のある人に対して実施されている共済制度により支給される給付金等がこちらに該当します。
⑥公職選挙法の適用を受ける選挙の候補者が、選挙運動に関し取得した金品
選挙の候補者が、選挙運動に関し取得した金品等を、公職選挙法の規定に則って報告した場合、社会政策的な観点から贈与税が非課税となっています。
⑦特定障害者に対する贈与
国内に居住する特定障害者が、特定障害者扶養信託契約に基づいて信託受益権を取得した場合には、その信託の際に「障害者非課税信託申告書」を提出することにより、信託受益権の価額(信託財産の価額)のうち、6,000万円(特別障害者以外の者は3,000万円)までの金額に相当する部分については贈与税が非課税となっています。
⑧社交上必要と認められる贈答品等
個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物または見舞いなどのための金品で、社会通念上相当と認められるものは、贈与税が非課税となっています。
⑨直系尊属から受けた住宅取得等資金・教育資金・結婚・子育て資金
直系尊属から受けた住宅取得等資金・教育資金・結婚・子育て資金は、一定の要件の下、一部贈与税が非課税となります。これらについて後日詳細を解説します。
⑩相続があった年に被相続人から贈与された財産
相続があった年に被相続人から贈与された財産は、贈与税ではなく、相続税の課税対象として相続財産に加算します。なお、相続税法上、相続開始前7年以内に被相続人から贈与を受けた財産がある場合には、その取得した財産の贈与時の価額を相続財産に加算するとされています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は贈与税の非課税財産について解説しました。特に扶養義務者への生活費の支給したり、個人間で贈答品を送ったりすることは日常的によくあることかと思いますが、過度に大きすぎる金額を贈与すると、贈与税が課される場合があるため注意しましょう。
次回は相続時精算課税制度の概要について解説します。
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