意外と知らない健康保険の落とし穴について社労士が解説!⑪〜任意継続被保険者の標準報酬月額〜
2025/07/21
はじめに
健康保険は、企業に勤める従業員やその被扶養者が業務上以外の理由で病気や怪我、死亡、出産をした場合に、保険給付を行うことを目的とした社会保障制度のひとつです。健康保険制度は医療保険制度の基本であり、高齢化の進展や、疾病構造の変化、社会経済状況の変化等に応じて定期的に改正がなされているため、情報を常にアップデートする必要があります。当ブログでは、複数回にわたって健康保険に関する基本的な知識や、間違えやすい論点などを解説していきます。
第11回は任意継続被保険者等の標準報酬月額についてです。
任意継続被保険者等の標準報酬月額
任意継続被保険者とは、被保険者の資格を失った後に、自身で申し出ることによって継続して被保険者となっているものを指します。任意継続被保険者はすでに会社を退職しており、報酬が発生していないことから、一般の被保険者とは異なる方法で標準報酬月額を決定する必要があります。任意継続被保険者には協会けんぽに加入している場合と、組合けんぽに加入している場合と2種類あるため、それぞれ解説します。
協会けんぽにおける任意継続被保険者の標準報酬月額
協会けんぽに加入している任意継続被保険者の標準報酬月額は、下記のいずれか少ない額となります。
① 資格を喪失した時の標準報酬月額
② 前年(1月から3月までの標準報酬月額については、前々年)の9月30日時点における全ての協会けんぽの被保険者の標準報酬月額の平均額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額
なお②について、令和6年9月30日時点における全ての協会けんぽの被保険者の標準報酬月額の平均額は312,550円となり、これは標準報酬月額の320,000円に該当することから、現在は320,000円が標準報酬月額の上限額となっています。
組合けんぽにおける任意継続被保険者の標準報酬月額
組合けんぽに加入している任意継続被保険者の標準報酬月額も、原則は協会けんぽの場合と同様ですが、組合けんぽ独自の規約を設けることによって、次のいずれかの金額とすることができます。
A. 資格を喪失した時の標準報酬月額
B. 上記②を超え、①未満の額
注意すべき点としては、協会けんぽとは異なり、いずれか少ない金額ではないため、A.Bいずれでも問題ないこととなります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
任意継続被保険者の標準報酬月額の上限額については毎年見直しされます。現在の協会けんぽの標準報酬月額の上限額は第23級である320,000円ですが、最低賃金の上昇や賃上げなどによって変更される可能性がありますので、任意継続被保険者の方は、今後の状況にも注目すると良いでしょう。
次回は、標準賞与額について解説します。
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