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相続税の基礎知識を税理士が解説!⑪〜債務控除等〜

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相続税の基礎知識を税理士が解説!⑪〜債務控除等〜

相続税の基礎知識を税理士が解説!⑪〜債務控除等〜

2025/05/22

はじめに

 相続税は、亡くなった人から相続人等が相続や遺贈などにより財産を取得した場合に課税される税金です。厚生労働省の「人口動態統計」によると、2022(令和4)年の死亡者数は1,569,050人で、そのうち相続税が課税された割合は9.6%と、約10人のうち約1人が相続税を支払っているということとなります。

 相続税は所得税や消費税などとは異なり、一生のうちに何度も経験することはなく、難しい印象があるかと思います。実際に相続税の計算をするまでには、遺産分割から財産評価、特殊な税法の知識などの理解が必要です。

 当ブログでは、今回から複数回にわたって、相続税に関して間違えやすいポイントを解説していきます。

 第11回は債務控除等についてです。

 

債務控除等

 相続税を計算するときは、被相続人が残した借入金などの債務や葬式費用を遺産総額から差し引くことができます

 ただし、控除できる人は、その債務等を負担した人のみであり、仮に負担した場合であっても、相続財産を取得しなかったり、相続放棄を行なった場合には、債務控除ができません。さらに、特別縁故者(法定相続人がいない場合の、被相続人と特別の縁故があった者)や、特別寄与者(被相続人の財産の維持または増加に貢献した者で、法定相続人から財産分与を受けるもの)も、債務控除はできません

 ※ 特別縁故者は葬式費用や入院費用、特別寄与者は葬式費用のみ、それらを負担した場合は控除することができます。

 

 債務控除の範囲は下記のとおりです。

 

① 確実な債務・公租公課

 遺産相続から差し引くことができる債務は、被相続人が死亡したときに現に存在した、借入金や未払金などの被相続人の債務で確実と認められるものです。

 なお、所得税などの税金については、被相続人が死亡したときには金額は確定していませんが、その存在が確実と認められるものについては、債務として遺産総額から差し引くことができます。ただし、当該税金に対して延滞税や加算税などが発生した場合には、当該延滞税や加算税は遺産総額から差し引くことはできません。

 また、保証債務や連帯債務などについても相続することとなりますが、これらの債務は原則的には債務控除することはできません。しかし、保証債務や連帯債務をしている先の主たる債務者が実質的に破綻しているなど弁済不能の状態にあり、保証人が代わりに返済した後に主たる債務者に救済しても返還を受けることができない場合は、弁済不能の金額について、債務控除することができます。

 

② 葬式費用

 遺産相続から差し引くことができる葬式費用は、下記のとおりです。

 

・葬式もしくは葬送に際し、又はこれらの前において、埋葬、火葬、納骨または遺骸もしくは遺骨の回送その他に要した費用

 ー 通夜から葬儀、告別式にかけての費用が該当します。

・葬式に際し、施与した金品で、被相続人の職業、財産その他の事情に照らして相当程度と認められるものに要した費用

 ー 僧侶に対する読経料・戒名料などが該当します。ただし、被相続人の経歴から見て不相当に高額なものは指摘を受ける可能性があります。

・葬式の前後に生じた出費で、通常葬式に伴うと認められるもの

 ー 葬儀に参列した人への会葬御礼や交通費、宿泊費、又は広告費用などが該当します。

・死体の捜索又は死体若しくは遺骨の運搬に要した費用

 ー イレギュラーな死亡のケースで、遺体に関連する費用などが該当します。

 

 一方で、下記のような費用は葬式費用としては認められません。

・香典返戻費用

 ー 会葬御礼とは異なり、香典に対する返戻は葬式費用とはなりません。

・墓碑及び墓地の買入費並びに墓地の借入料

 ー 墓所、霊廟、祭具などが相続税の被相続財産であることの裏返しとして、これらの費用は葬式費用にもなりません。

・法会に対する費用

 ー 初七日や四十九日等の法会の費用は、葬式費用に含まれません。ただし、初七日の法事を葬式と同時に済ませる場合は例外です。

・医学上又は裁判上の特別の処置に要した費用

 ー 葬式とは直接関係のない費用ですので、葬式費用には含まれません。(入院費の未払い等は債務に含まれます。)

 

まとめ

 いかがだったでしょうか。

 債務控除は、可能なものとそうでないものが区別されていますので、うっかり債務控除できないものを含めないように、専門家と相談の上判断することをお勧めします。

 次回は相続税の配偶者控除について解説します。

 磯会計センターでは、茨城でお困りの中小事業主様や個人事業主様に、会計・税務から補助金・融資・労務など幅広くサポートをしておりますので、お悩み事がございましたらぜひお気軽にご相談ください。

 

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