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【税制改正】定額減税の仕組みを税理士が解説!その1 〜定額減税の概要(所得税)〜

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【税制改正】定額減税の仕組みを税理士が解説!その1 〜定額減税の概要(所得税)〜

【税制改正】定額減税の仕組みを税理士が解説!その1 〜定額減税の概要(所得税)〜

2024/03/22

はじめに

 令和5年12月22日に「令和6年度税制改正の大綱」が閣議決定されました。その中でも特に重要な項目となっているのは、所得税と住民税が一定金額減額されるという『定額減税』の制度です。今後閣議決定された大綱に沿った国税の改正法案が成立し、施行された場合には、令和6年分の定額減税が実施されることとなります。当ブログでは定額減税についての概要から詳細まで、複数回にわたって解説します。第1回は所得税における定額減税の概要です。

 

定額減税の概要(所得税)

 定額減税の対象者

 所得税について定額減税の適用を受けることができる人は、令和6年分所得税の納税者である居住者※1で、令和6年分の所得税に係る合計所得金額※2が1,805万円以下である人※3です。

※1「居住者」とは、国内に住所を有する個人又は現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人をいいます。

※2  「合計所得金額」とは、次の①と②の合計額に、退職所得金額、山林所得金額を加算した金額です。
        ①事業所得、不動産所得、給与所得、総合課税の利子所得・配当所得・短期譲渡所得及び雑所得の合計額(損益通算後の金額)

        ② 総合課税の長期譲渡所得と一時所得の合計額(損益通算後の金額)の2分の1の金額

     なお、申告分離課税の所得がある場合には、それらの所得金額(長(短)期譲渡所得については特別控 除前の金額)の合計額を加算した金額です。

※3  給与収入のみの方の場合、給与収入が2,000万円以下(所得金額調整控除の適用を受ける場合は、2,015万円以下)となります。

 

 定額減税額

 所得税額の定額減税額は、次の①②の金額の合計額です。

ただし、その合計額がその人の所得税額を超える場合には、控除される金額はその所得税額が限度となります。

 ① 本人 30,000円

 ② 居住者である同一生計配偶者※1及び扶養親族※2 1人につき 30,000円※3

例えば、同一生計配偶者が1人、扶養親族が1人いる給与所得者の定額減税額は90,000円となります。

※1「同一生計配偶者」は、居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの(青色事業専従者等を除く。)のうち、合計所得金額が48万円以下である者をいいます。

   配偶者控除の適用がないような、合計所得金額が 900 万円超である居住者の同一生計配偶者も含みます。

   なお、合計所得金額48万円超の配偶者は、配偶者自身が減税の対象となります。

※2「扶養親族」は、次の4つの要件のすべてに当てはまる人をいいます。

 ・配偶者以外の親族(6親等内の血族および3親等内の姻族。)又は里子や市町村長から養護を委託された老人であること。
 ・納税者と生計を一にしていること。
 ・年間の合計所得金額が48万円以下であること。
 ・青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと 又は白色申告者の事業専従者でないこと。

※3  同一生計配偶者や扶養親族に該当するかどうかの判定は、令和6年12月31日の現況(居住者が令和6年の中途で死亡・国外転出する場合は、死亡・国外転出時の現況)によります。判定に係る者が死亡している場合は死亡時の現況によります。

 

 定額減税の実施方法

 定額減税は、所得の種類によって、次の3パターンの方法により実施されます。

  1. ①給与所得者に係る定額減税
    令和6年6月1日以後最初に支払われる給与等につき源泉徴収をされるべき所得税等の額から定額減税額が控除されます。
  2. ②公的年金等の受給者に係る定額減税
  3.  令和6年6月1日以後最初に支払われる公的年金等につき源泉徴収をされるべき所得税等の額から定額減税額が控除されます。
  4. ③事業所得者等に係る定額減税
  5.  原則として、令和6年分の所得税の確定申告の際に所得税の額から特別控除の額が控除されます。
  6.  また、予定納税の対象となる方については、令和6年7月の第1期分予定納税額からも、本人分に係る定額減税額が控除されます。

  これらの詳細な手続きについては、次回以降解説します。

 

まとめ

 いかがだったでしょうか。

 今回は定額減税の全体像を解説しましたが、次回以降で実際の手続きをどうしていけば良いかについて解説しますので、引き続きご覧になっていただけると幸いです。

 次回は給与所得に係る定額減税の適用対象者について解説します。

 磯会計センターでは、茨城でお困りの中小事業主様や個人事業主様に、会計・税務から補助金・融資など幅広くサポートをしておりますので、お悩み事がございましたらぜひお気軽にご相談ください。

 

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