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【基礎論点】所得税の仕組みを税理士が解説!④不動産所得

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【基礎論点】所得税の仕組みを税理士が解説!④不動産所得

【基礎論点】所得税の仕組みを税理士が解説!④不動産所得

2024/01/17

はじめに

 所得税は、個人の所得に対してかかる税金で、1年間の全ての所得から所得控除を差し引いた残りの課税所得に税率を適用し税額を計算します。(平成25年からは復興特別所得税も併せて徴収されています。)

 今回は確定申告を予定している方や、確定申告が必要かどうかわからない人向けに、所得税の基本論点や計算の流れ等を複数回に分けて解説します。第4回は不動産所得についてです。

 

不動産所得とは

 不動産所得とは、次に掲げるものの貸付けをしたときに得られる所得のことです。

 ・土地や建物などの不動産

 ・地上権など不動産の上に存する権利

 ・船舶や航空機

 

 ただし、不動産等の貸付による所得であっても、事業所得に該当するものは不動産所得から除外されており、また、不動産又は船舶、航空機の貸付業は、事業として行われている場合でも、その所得は事業所得とはならないこととされています。具体的には、主に下記の通りです。

種類 所得
不動産貸付業に係る所得 不動産所得
不動産販売業、仲介業などに係る所得 事業所得
アパート、下宿等の貸付けに係る所得 食事を供さない場合 不動産所得
食事を供する場合 事業所得又は雑所得
駐車場の貸付けに係る所得 月極等、保管責任を負っていない場合 不動産所得
時間極等、保管責任を負っている場合 事業所得又は雑所得
事業所得者の従業員宿舎の貸付に係る所得 事業所得
広告用看板設置使用料の所得 土地、建物の屋上等の場合 不動産所得
店舗内の場合 事業所得

 

 また、建物の貸付けが事業として行われているかどうかについて、下記の場合には事業として行なっているものとされています。

 ・アパート等:貸与できる室数が概ね10室以上であること

 ・一戸建ての貸家:概ね5棟以上であること

 

不動産所得の計算

 不動産所得「総収入金額ー必要経費ー青色申告特別控除額」で計算できます。

 

総収入金額

 総収入金額には、貸付けによる賃貸料収入のほかに、次のようなものも含まれます。

 ・名義書換料、承諾料、更新料または頭金などの名目で受領するもの

 ・敷金や保証金などのうち、返還を要しないもの

 ・共益費などの名目で受け取る電気代、水道代や掃除代など

 また、賃料等の収入計上時期は、原則として支払日ですが、事業的規模である場合や、事業的規模でなくても1年以内の賃借料であれば、期間対応基準(その月に対応する賃借料を収入金額とすること)によることができます。

 ただし、敷金等で返還することとなっている場合は、返還不要が確定した場合に初めて収入金額に算入します。

必要経費

 不動産所得を計算する際に計上できる代表的な経費は下記の通りです。経費にできるか否かを判断する上で重要なことは、「不動産収入を獲得するためにかかった費用であるかどうか」です。判断に迷う場合は専門家に相談することをおすすめします。

 ・火災保険料

 ・固定資産税

 ・修繕費

 ・減価償却費

 ・管理委託費

 ・借入金の利子

 また、立退料や取壊費用は、土地建物の取得や譲渡のためのもの以外であれば、必要経費に算入できます。

 さらに、災害等により建物等が滅失した場合の未償却残高も、資産損失として必要経費に算入できます。

※ 不動産所得を生む資産が事業的規模以外の場合、その資産損失の金額は不動産所得の金額が限度になります。

青色申告特別控除

 青色申告特別控除とは、青色申告者に対しての特典の1つです。所得金額から55万円(一定の要件を満たす場合は65万円)または10万円を控除することができます。

それぞれ控除を受けるための要件は下記の通りです。

要件 55万円 65万円 10万円
青色申告者であること
不動産所得または事業所得を生ずべき事業を営んでいること ※1
複式簿記により記帳していること

複式簿記に基づいて作成した貸借対照表および損益計算書を確定申告書に

添付し、この控除の適用を受ける金額を記載して提出すること。

仕訳帳および総勘定元帳について電子帳簿保存を行うか、確定申告書等の

提出をe-Tax(国税電子申告・納税システム)を使用して行うこと。

 ※1 事業所得、不動産所得、山林所得のいずれかがあることが要件となります。

 ※2 現金主義による所得計算の特例を選択している方は、55万円の青色申告特別控除を受けることはできません。

 

 この青色申告特別控除は、不動産所得と事業所得それぞれで適用できるのではなく、2つの所得を併せての控除となります。また、控除する順番としては①不動産所得、②事業所得(③山林所得)となります。つまり、不動産所得で30万円の青色申告特別控除を利用した場合、事業所得では、25万円(35万円)のみが控除できることなります。

 

まとめ

 いかがだったでしょうか。

 不動産所得は、事業所得との区分や必要経費の算入額など、判断が伴うケースが少なくありません。計算や申告に関して不安がある方は専門家に相談するようにしましょう。

 次回は給与所得について解説します。

 磯会計センターでは、茨城でお困りの中小事業主様や個人事業主様に、会計・税務から補助金・融資など幅広くサポートをしておりますので、お悩み事がございましたらぜひお気軽にご相談ください。

 

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