相続税の基礎知識を税理士が解説!③〜死亡退職金〜
2025/03/27
はじめに
相続税は、亡くなった人から相続人等が相続や遺贈などにより財産を取得した場合に課税される税金です。厚生労働省の「人口動態統計」によると、2022(令和4)年の死亡者数は1,569,050人で、そのうち相続税が課税された割合は9.6%と、約10人のうち約1人が相続税を支払っているということとなります。
相続税は所得税や消費税などとは異なり、一生のうちに何度も経験することはなく、難しい印象があるかと思います。実際に相続税の計算をするまでには、遺産分割から財産評価、特殊な税法の知識などの理解が必要です。
当ブログでは、今回から複数回にわたって、相続税に関して間違えやすいポイントを解説していきます。
第3回は死亡退職金についてです。
死亡退職金
死亡退職金(退職手当金等)とは、被相続人の死亡により、相続人その他の者が被相続人に支給されるべきであった退職手当金、功労金その他これらに準ずる給与で、被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したものをいい、実務的には株主総会であらかじめ株主に周知してある役員退職金に関する基準をもとに、取締役会等で金額を決議する方法が採られています。
なお、死亡した後に給与や賞与が支払われることがあるかと思いますが、死亡後に給与等の支給期が到来するものは相続税の課税対象となりますが、給与等の支給期が到来している場合で遅配された場合などは、それは相続税の課税対象ではなく、所得税の課税対象となります。
死亡退職金は相続税の計算上、みなし相続財産として相続財産に含まれますが、法定相続人一人当たり500万円が非課税とされます。
死亡後3年を経過して支払われた死亡退職金
「被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したもの」というのは、死亡退職金の金額が3年以内に確定することをいいますので、実際の支給については実際の支給については3年後であっても問題ありません。
弔慰金等
弔慰金、香典、葬祭料、花輪代など、親族や会社関係者など様々な方から金品を受領するかと思います。このような弔慰金等は儀礼の一環として被相続人をあわれる気持ちで渡されるものであり、社会通念上相当と認められるものについては、相続税、贈与税、所得税の課税対象とはなりません。
しかし、弔慰金等の金額が社会通念上過大と認められるものは死亡退職金とみなされます。具体的には、弔慰金等として渡されたもののうち、次の金額を超える部分の金額については、死亡退職金として相続財産に含まれます。
死亡原因 | 弔慰金等とされる範囲 |
業務上の死亡 | 普通給与の3年分 |
上記以外 | 普通給与の半年分 |
ここでいう「業務上の死亡」は、厚生労働省労働基準局の取り扱いや、労働者災害補償保険法の保険給付判定に準じて判断されます。また、「普通給与」は、原則は死亡時の給与が基準となりますが、被相続人が非常勤役員である場合などで死亡時に賞与のみ支給を受けている場合は、当該賞与の額や、被相続人と同様の地位にある役員の受けている給与・賞与の額額を勘案して決定するものとされています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
死亡退職金や弔慰金等は、相続税の計算上非課税枠が設けられていますので、退職金や弔慰金の規定を整備することをお勧めします。ただし弔慰金に関しては、実際の支給時に死亡退職金とみなされないように計算をするよう心がけましょう。
次回は相続財産の中の死亡保険金について解説します。
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