株式会社磯会計センター

【節税】iDeCoについて税理士が解説!④

お問い合わせはこちら

【節税】iDeCoについて税理士が解説!④

【節税】iDeCoについて税理士が解説!④

2023/09/18

はじめに

 皆さんは、iDeCo(イデコ)を活用していますでしょうか。iDeCoは別名「個人型確定拠出年金」といわれ、確定拠出年金法に基づいて実施されている私的年金の制度です。税制上のメリットを受けながら、豊かな老後生活を送るための資産形成方法として注目されている制度ですが、注意すべき点もあります。当ブログではそのiDeCo制度について数回にわたって全体像を細かく解説していきます。今回は移管・メリットデメリットについてです。

 

移管(年金制度間の通算処理)

 iDeCoに加入していた際に拠出した年金資産は、転職した際にも移換の手続きをとることで、転職後の企業が定めている他の年金制度(確定給付企業年金、企業型確定拠出年金等)に引き継ぐことができ、反対に他の年金制度からの資産をiDeCoに引き継ぐこともできます。ただし、確定給付企業年金からiDeCo、もしくはiDeCoから確定給付企業年金への移管に関しては一定の要件があるため、詳しくは企業の担当部署に確認するようにしましょう。

 また、企業型確定拠出年金に加入していた方が、転職・退職等により加入者の資格を喪失した場合、6ヵ月以内に他の年金制度に移換等の手続きを行わなかった場合、その資産は、国民年金基金連合会に自動移換されます。自動移換された場合、次のデメリットがあるため、忘れずに移換等の手続きを取るようにしましょう。

 ・資産の運用がされなくなる

 ・管理手数料を負担しなければならなくなる。

 ・自動移換された期間は、通算加入者等期間に算入されなくなる。

 

メリットデメリット

 ここまでiDeCoの制度について説明してきましたが、改めてiDeCo加入のメリット及びデメリットをおさらいします。

 

メリット①:掛金拠出時に所得税と住民税が軽減できる

 拠出した掛金が全額所得控除の対象になるため、その分課税所得が減り、所得税と住民税が減額されます。例えば毎月23,000円の掛金を積み立てた場合で所得税率が20.42%である場合、1年で約83,900円も所得税・住民税が軽減されます

 ※ 課税所得がない場合は、掛金の所得控除は受けられません。

 

メリット②:運用収益が全額非課税となる

 通常、株式や投資信託などの金融商品が値上がりしたことによる評価益に対しては20.315%の税金がかかりますが、iDeCoによって投資した運用商品の場合、運用時に得た利益に税金はかかりません

 

メリット③:給付時にも各種控除がある

 老齢給付金の場合、一時金で受け取る場合と、年金として受け取る場合がありますが、一時金で受け取る場合は退職金扱いとなり、退職所得として課税されることとなります。退職所得は退職所得控除や、2分の1の控除、分離課税など、税金の計算上有利な面がたくさんあります。年金として受け取る場合も、公的年金等控除が適用されるため、税額は低くおさえることができます。

 

デメリット①:原則60歳になるまでは受給できない

 iDeCoは基本的には老齢給付金での給付になるかと思いますが、老齢給付金は早くても60歳にならないと受給できません。そのため、無理のない範囲で掛金を設定しましょう。どうしても資金繰りが厳しい場合は拠出金の減額や一時停止を検討するようにしましょう。

 

デメリット②:元本割れのリスクがある

 『【節税】iDeCoについて税理士が解説!②』で説明したように、運用商品にはリターンが大きい分リスクが大きい商品もあります。そのような商品を中心に運用した場合に、拠出した金額よりも資産が減額してしまう可能性があります。運用商品を選択する場合は、ご自身の許容できるリスクを考慮した上で、適切な組み合わせを検討するようにしましょう。

 

デメリット③:手数料がかかる

 iDeCoでの資産運用には加入時、運用時、移管時等に手数料が発生します。最終的に手数料を含めた運用益を確保したくとも、毎月の拠出額が少ない場合、運用益の幅も小さいため手数料負けしてしまう可能性があります。手数料に関しては運用管理機関によってまちまちであるため、できるだけ手数料が安い運用管理機関を探すことをお勧めします。

 

まとめ

 いかがだったでしょうか。

 以上で4回にわたって解説したiDeCoの内容も終了となります。この記事を読んで少しでもiDeCoに興味を持った方がいらっしゃれば幸いです。

 磯会計センターでは、茨城でお困りの中小事業主様や個人事業主様に、会計・税務から補助金・融資など幅広くサポートをしておりますので、お悩み事がございましたらぜひお気軽にご相談ください。

 

(※当該記事は投稿時点の法令等に基づいて掲載しております。当ウェブサイト上のコンテンツについて、できる限り正確に保つように努めていますが、掲載内容の正確性・完全性・信頼性・最新性を保証するものではございません。)

----------------------------------------------------------------------
株式会社磯会計センター
〒308-0844
茨城県筑西市下野殿852-3 メゾンルーチェⅡ
電話番号 : 0296-24-3630
FAX番号 : 0296-25-1588


----------------------------------------------------------------------

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。