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贈与税の配偶者控除について税理士が解説!

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【税金】贈与税の配偶者控除について税理士が解説!

【税金】贈与税の配偶者控除について税理士が解説!

2023/07/26

はじめに

 以前、『【税制改正】相続時精算課税の令和5年税制改正を税理士が解説!』の記事において、暦年贈与と併用できる以下の4つの特例制度を紹介しました。

・贈与税の配偶者控除
婚姻期間20年以上の夫婦間で、住宅購入費用等などの贈与をしたときに、最大2,000万円まで控除される制度

・教育資金の一括贈与
30歳未満の子や孫が、直系尊属から教育資金の贈与を受けたときに、1,500万円まで非課税となる制度

・住宅取得等資金の非課税制度
直系尊属から住宅取得等の資金の贈与を受けたときに、一定の金額が非課税となる制度

・結婚・子育て資金の一括贈与の非課税制度
18歳以上50歳未満の子や孫が、直系尊属からから結婚・子育て資金の贈与を受けたときに、1,000万円まで非課税となる制度

 今回はその中の贈与税の配偶者控除について、詳細を解説します。

 

贈与税の配偶者控除を受けるための要件

 適用を受けるためには、以下の3つの要件を満たしている必要があります。

 1.夫婦の婚姻期間が20年を過ぎた後に贈与が行われたこと。

 2.配偶者から贈与された財産が、 居住用不動産であることまたは居住用不動産を取得するための金銭であること

 3.贈与を受けた年の翌年3月15日までに、贈与により取得した居住用不動産または贈与を受けた金銭で取得した居住用不動産に、贈与を受けた者が現実に住んでおり、その後も引き続き住む見込みであること

 

 なお、配偶者控除は同じ配偶者からの贈与については一生に一度しか適用を受けることができません。

 

贈与税の配偶者控除を受ける際の手続き

 贈与税の配偶者控除の適用を受ける場合、贈与税の申告書に、次の書類を添付する必要があります。

 1.財産の贈与を受けた日から10日を経過した日以後に作成された戸籍謄本または抄本

 2.財産の贈与を受けた日から10日を経過した日以後に作成された戸籍の附票の写し

 3.居住用不動産の登記事項証明書その他の書類で贈与を受けた人がその居住用不動産を取得したことを証するもの(贈与税の申告書に不動産番号を記載することにより、添付の省略が可能です。)

 4.(居住用不動産の贈与を受けた場合)居住用不動産の固定資産評価証明書

 

贈与税の配偶者控除のメリット・デメリット

 贈与税の配偶者控除の1番のメリットは、3年以内(2023年税制改正後は7年以内)に生前贈与された財産についても、相続財産の加算の対象外となることでしょう。仮に、余命の宣告等があり、お亡くなりになる直前に生前贈与した方が節税効果の有る様な場合は有効な節税対策となります。

 一方デメリットとしては、相続税の優遇措置の方で、①配偶者の1億6,000万円の非課税制度、②小規模宅地等の特例、③3,600万円以上の基礎控除などがあるため、贈与税の配偶者控除よりも手厚くなる場合が多く、贈与税の配偶者控除を適用しない方がお得になる場合が多いことが挙げられます。

 また、贈与の方が相続よりも、登録免許税などの諸経費が高いこともデメリットとして挙げられます。

 

まとめ

 いかがだったでしょうか。

メリットデメリットでも記載したように、贈与税の配偶者控除を検討する際は、事前に相続税の優遇措置との比較を併せて行い、より効果的な節税対策ができるよう、専門家に相談することをお勧めします。

 磯会計センターでは、顧問先様に対して、法人税・所得税だけでなく、幅広いご相談を承っております。税金に関してお困りの事等がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。

 

(本記事は、掲載時点の税制等に基づき記載しております。)

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