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【資金運用】2024年から始まる新しいNISA制度を税理士が解説!

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【税制改正】2024年から始まる新しいNISA制度を税理士が解説!

【税制改正】2024年から始まる新しいNISA制度を税理士が解説!

2023/04/21

はじめに

 皆さんは、NISA制度を活用していますでしょうか。NISAとは、「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が非課税になる制度です。今回2024年以降の税制改正によって、NISAの非課税投資枠の大幅な拡大と制度の恒久化等が予定されています。今回は、NISA制度の改正の内容について解説します。

 

NISA制度の改正点とは?

 NISA制度の改正点は下記の通りです。

①非課税保有期間の無期限化

②口座開設期間の恒久化

③つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能

④年間投資枠の拡大

⑤非課税保有限度額は全体で1,800万円

※金融庁HPより抜粋(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa2024/index.html)

 

 ①非課税保有期間の無期限化

 現行NISA制度では、一般NISAで5年間、つみたてNISAで20年間と、非課税保有期間が定められていましたが、新NISA制度では、非課税保有期間が成長投資枠・つみたて投資枠ともに無期限になります。従来は期限を過ぎた後も保有する場合は、保有していた商品は一般口座に移して保有することになり、利益に対して税金がかかっていましたが、新NISA制度では期限を気にする必要も口座を移管する必要もなくなります。

 

 ②口座開設期間の恒久化

 

 現行NISA制度では、一般NISAは2023年まで、つみたてNISAは2042年までと期間が定められていましたが、新NISA制度で恒久化されたことにより、新制度ではいつ始めても最大限の非課税メリットを享受できるようになりました。

※2024年からの新制度の開始に伴い、つみたてNISAの口座開設期間も2023年までとなる見込みです。

 

 ③つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能

 現行のNISA制度では、「一般NISA」と「つみたてNISA」のどちらかしか選択できないため、例えばつみたてNISAを選択した場合に、一般NISAでしか投資できないような投資信託は購入することができませんでした。新NISA制度では「つみたて投資枠」と「成長投資枠」のどちらも選択することができるため、今後はNISA口座を利用した投資戦略に、より幅を持たせることができます。

 

 ④年間投資枠の拡大

 現行NISA制度の年間投資上限額は、つみたてNISAは40万円、一般NISAは120万円でしたが、新NISA制度ではつみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠は年間240万円となり、これらが併用できるため、最大で年間360万円投資を行うことができるようになりました。つみたて投資枠では3倍、成長投資枠では2倍に増加します。

 たとえば現在つみたてNISAを利用している方は、つみたて限度は毎月最大33,333円ですが、新NISA制度では、毎月最大10万円を積み立てることができますので、大きな改正であるといえます。

 

 ⑤非課税保有限度額は全体で1,800万円

 現行NISA制度の非課税保有限度額は、つみたてNISAは年間40万円×20年間=800万円、一般NISAでは年間120万円×5年間=600万円でしたが、新NISA制度ではつみたて投資枠と成長投資枠の合計で1,800万円(内、成長投資枠は1,200万円まで)に設定されました。

 さらに重要なのは、現行NISA制度は、保有している商品を売却しても非課税保有限度額が再利用できないため、商品を購入したら最後まで保有し続ける選択肢しか取りづらかったのに対し、新NISA制度では、売却した金額分の枠を再利用できることとなり、年間投資枠の範囲内で再投資ができるようになったのです。

 例えば、年間投資上限額の360万円を毎年購入した場合、5年で生涯非課税限度額に達してしまい、6年目以降投資できなくなってしまいますが、5年目までに購入した商品の360万円分を売却すれば、6年目には再び最大360万円投資できます。

 

まとめ

 いかがだったでしょうか。

 新NISA制度は現行NISA制度に比較して、投資枠や期間が大幅に改善され、使い勝手が大きく向上したといえます。

 なお、新NISA制度は、現行NISA制度と別枠とみなされます。現行NISA制度で運用しているものについては新NISA制度の口座に移管することができず、売却するか一般口座に払い出しするかの2択になります。これからNISAを始めてみたいという人だけでなく、現行のNISA制度を利用している人も、一度新NISAについて検討してみてはいかがでしょうか。

 

(※当該記事は投稿時点の法令等に基づいて掲載しております。)

 

 

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